タルサでシリーズ復活、6年ぶりの王者誕生
Oklahoma State Championship of Pokerが2019年以来となる復活開催としてHard Rock Casino Tulsaに帰還。全21トロフィーイベントを掲げ、看板の$800メインイベントには417エントリーが集まり、プライズプールは$291,900に到達した。シリーズ再開から6年ぶりの王者がここタルサで誕生している。
栄冠を手にしたのはKansas CityのGrant Hinkle。WSOPブレスレット保持者で、WSOP Circuitメインタイトルも持つHinkleは、ライブトーナメント通算獲得賞金$170万超の実力者。ふらりと参戦を決めたという今大会で、波乱含みのファイナルを制してトロフィーと$55,249を獲得した。ヘッズアップの相手はTerry Harrell。3人残りのロングバトルではAnthony Finleyも加わり、主導権が何度も入れ替わる壮絶な展開となった。
最終日の戦いに戻ってきたのは32人。夜が更けるころ、6時間超に及ぶファイナルテーブルの末に、Hinkleがすべてのチップを手中に収めた。
$800メインイベント決勝テーブル結果
Place | Player | Prize |
---|---|---|
1 | Grant Hinkle | $55,249 |
2 | Terry Harrell | $38,167 |
3 | Anthony Finley | $27,869 |
4 | Rehman Zahid | $20,642 |
5 | Sarah Renko | $15,506 |
6 | Johnnie Place | $11,820 |
7 | John Smith | $9,146 |
8 | Eric Salazar | $7,181 |
9 | William Berry | $5,726 |
優勝者コメント
「ホッとしています。残り3~4人のところで大きなチップリードがあったのに、そこから崩れかけたんです」とHinkle。
「終盤の自分をつい思い描くと、その瞬間から手が滑り始める。今回もまた同じことが起きるのかと思いました。でも粘って差し返し、勝ち切れたことにただただ安堵と感謝ですね。」
ここ数年はテーブルから離れた時間も増えていたという。
「今はほとんどが子どもの予定中心です。15歳と11歳がいるので、たくさん時間を取られます。ただ、彼らもティーンに差し掛かって親と一緒にいたがらなくなってきたので、少しプレー時間を取り戻せています」と誇らしげに笑った。
スウィングの激しい決勝をどう乗り切ったのか。Hinkleはテーブルダイナミクスに合わせた調整が鍵だったと語る。
「基本は相手次第です(アグレッションや戦略も)。ショーダウンまで行ければ勝ち目は高いけれど、ポストフロップでプレッシャーに押されて降ろされるのは良くない。だから各ハンドで、自分のスタックに見合った最善を尽くすこと。厳しい局面の後でも投げやりにならないこと。頭の中は嵐のようでも、一手一手に集中するだけです。」
最後に支えてくれた家族と仲間へも感謝を口にした。
「ここに来させてくれた妻と子どもたちに感謝しています。明日は一緒に過ごすのが楽しみ。RunGoodの仲間もTelegramチャットで応援してくれたので、みんなに感謝の気持ちを伝えたいですね。」
当日の展開
417エントリーから、日曜の最終日に駒を進めたのは32人。チップリーダーはWilliam Scarsdaleだったが、序盤から淘汰が進み、17位で無念の退場。Brent Gregory、Eric Bunch、John Reynolds、Todd Tucker、Michael Perroneら注目どころもファイナル2テーブルを前に姿を消し、開始から2時間ほどでフィールドは11人まで絞られた。
決勝テーブル詳報
Jim Wilsonが10位で落ち着き、9人のファイナルはAnthony Finleyがトップ、Hinkleがそれを追う形でスタート。ショートのWilliam BerryとEric Salazarが9位・8位で相次いで敗退し、John Smithが7位で続いたところでディナーブレイクへ。
再開直後、ビッグブラインドをディフェンスしたJohnnie Placeがフロップでミドルペアをヒットするも、Terry Harrellのトップペアにぶつかって6位で退場。およそ1時間後、唯一の女性プレイヤーとして奮闘したSarah Renkoが5位に入賞し、間を置かずRehman Zahidが4位でテーブルを後にした。
3人残りからは主導権が目まぐるしく交代。勝負を決めかけた3ウェイのオールインは、Harrellがポットを総取り。Finleyを3位で飛ばすと同時にHinkleに対してダブルアップを決め、スタック浅めの読み合いに突入したヘッズアップは1時間超に及んだ。
最後はボタンのHinkleがQJスーテッドでオールイン。Harrellは残り12BBをA5でコールしたが、Hinkleがターンでフラッシュを完成。波乱続きの決勝に終止符を打った。