中国出身のプロプレイヤー Gang Wang が、ロンドンで劇的な逆転劇を演じ、888poker Live London Main Event を制覇。キャリア最高額となる £86,600 を獲得した。
ショートスタックから圧倒的リードへ
決勝テーブルは Grosvenor Victoria Casino で行われ、Paul Vas Nunes が 2,495,000 チップでリード。Wang は 515,000 で2番目に少ないスタックからのスタートだった。序盤、A♠J♦ でオールインし、Jamie Dwan の A♣K♠ に劣勢だったが、フロップで J を引き勝利。そこから流れを掴んだ。
その後も、Wang は Vas Nunes に対してツーペアでダブルアップを果たし、続けて A♠A♦ で Bansal を撃破。さらに A-K、再びの A-A、そして Q-Q で Vas Nunes を飛ばし、一気にチップリーダーへと躍り出た。
優勝トロフィーを掲げた後、Wang は通訳を通じて、この勝利によって妻からもポーカーを続けることを認めてもらえるだろうと語った。また今回の戦いはまるで神に導かれたかのようで、信じられないほど幸運だったと振り返った。
決勝テーブル結果
| 順位 | プレイヤー | 国籍 | 賞金 |
|---|---|---|---|
| 1位 | Gang Wang | 中国 | £86,600 |
| 2位 | Calogero Morreale | イギリス | £57,200 |
| 3位 | Michael Rosaman | イギリス | £38,000 |
| 4位 | Paul Vas Nunes | イギリス | £25,500 |
| 5位 | Akshat Bansal | イギリス | £17,650 |
| 6位 | Ravi Sheth | イギリス | £12,850 |
| 7位 | Mario Trattou | イギリス | £9,950 |
| 8位 | Jamie Dwan | イギリス | £8,250 |
| 9位 | Geoffrey Mooney | オーストラリア | £7,100 |
主な勝負の流れ
- 9位 Geoffrey Mooney：A-K でオールインするも、Bansal の A-10 がフルハウスとなり敗退。
- 8位 Jamie Dwan：Wang にダブルアップを許した後、K-Q が Nunes のポケット9に及ばず脱落。
- 7位 Mario Trattou：ポケット8でオールインするも、Bansal の A-9 に敗れる。
- 6位 Ravi Sheth：ポケット7が Rosaman の A-J に逆転され敗退。
- 5位 Akshat Bansal：Wang のポケットAに捕まり退場。
- 4位 Paul Vas Nunes：序盤は大量リードも、最終的に Wang の Q-Q vs. 7-7 に敗れ姿を消す。
- 3位 Michael Rosaman：K-4 でオールインも、Morreale の Q-9 に及ばず。
ヘッズアップ：Wang vs. Morreale
ヘッズアップ開始時、Wang は 8,325,000 対 2,335,000 の大差を築いていた。Morreale が一時的に盛り返す場面もあったが、Wang は K-K を手に再び大差を広げ、さらにリバーで 5 のトリップスを完成させて主導権を握り続けた。
最終局面はリンプポットから両者がツーペアをヒット。Morreale が 1,930,000 をオールインするも、Wang のジャックキッカーが勝り、ターンでさらに強化。Morreale はドローイングデッドとなり、Wang の優勝が確定した。
10年越しのブレイクスルー
The Hendon Mob のデータによると、Wang は 2014年からライブトーナメントで戦績を重ね、これまでの累計獲得賞金は約 $172,000。最大の戦績は 2016年 EPT プラハ大会 での10位入賞だった。中国、韓国、ラスベガス、アフリカ、ヨーロッパ各地でプレーしてきたが、今回のロンドンでついにキャリアを象徴する勝利を飾った。
大会実況の Phil “The Tower” Heald は、その圧巻のランを「Gang Wang Style」と呼び、表彰式では本人と一緒にダンスを披露。最高の笑顔でトロフィーを掲げた Wang の姿は、まさに忘れられない瞬間となった。
