MateosとLadvaを撃破 無名プレイヤーが大波乱を演出
今週のGGPoker GGMillion$は、毎回恒例のハイステークス戦として世界の強豪が集結したが、誰も予想しなかった結末となった。優勝を手にしたのは、中国の無名プレイヤー「RealOA」。西班牙のAdrian MateosやエストニアのOttomar Ladvaといったトッププロを下し、34万6,903ドルを獲得して初タイトルを手にした。
強豪揃いのファイナルテーブル
ファイナルテーブルが始まった時点で、エストニアのLadvaが84BBでチップリーダー、RealOAはわずか1BB差で2位につけていた。LadvaはGGPokerで累計1,610万ドル超の獲得額を誇る常連、Mateosも約1,900万ドルの実績を持つトップクラスのプレイヤーだ。
一方、RealOAはわずか6,221ドルのオンライン獲得額しかなく、完全なノーマークの存在だった。
ゲーム展開:静寂から一転、混戦へ
8人によるファイナルテーブルは、序盤こそ静かな立ち上がりだったが、最初の脱落者が出た瞬間から一気にスピードアップした。
最初に姿を消したのはアルゼンチンの「KingofM!A」。クイーンハイのオールインがRealOAにコールされ、8位で63,204ドルを獲得。続いてMateosが苦しい展開に。RealOAとの対決で慎重にフォールドした直後、A9でリスチールを狙うも、日本の「Buzzcut」のAJに捕まり7位で80,609ドルに終わった。
チップリーダーだったLadvaも流れをつかめず、A9スーツでオールインしたが、RealOAのポケット3にコールされ6位で102,806ドル。ここからRealOAの勢いが止まらなくなる。
ブラジルのKelvin KerberはAKで勝負に出たが、Buzzcutの99に敗れて5位(131,117ドル)。ロシアのVladimir MinkoはA7でRealOAのKQに挑んだが、ボードにキングが2枚落ち、4位で167,223ドル。
ショートスタックでファイナルテーブルに進んだ日本のBuzzcutは見事な粘りを見せ、3位で213,272ドルを手にした。
ヘッズアップ:わずか2ハンドで決着
ヘッズアップは中国のRealOAとアルゼンチンのGuilhermo Pinarello。スタック差は14.4M対4.3Mと大きく、わずか2ハンドで勝負が決まった。
ボードはK-4-3-8-2の3ハーツ。RealOAは7-4ハーツでフラッシュを完成させ、PinarelloはA7(ハーツのAを含む)でコールしたが及ばず。RealOAがそのまま優勝を決め、GGMillion$初制覇となった。
ファイナルテーブル結果
順位 | プレイヤー | 国籍 | 賞金 |
---|---|---|---|
1 | RealOA | 中国 | $346,903 |
2 | Guilhermo Pinarello | アルゼンチン | $272,001 |
3 | Buzzcut | 日本 | $213,272 |
4 | Vladimir Minko | ロシア | $167,223 |
5 | Kelvin Kerber | ブラジル | $131,117 |
6 | Ottomar Ladva | エストニア | $102,806 |
7 | Adrian Mateos | スペイン | $80,609 |
8 | KingofM!A | アルゼンチン | $63,204 |
9 | Paulius Vaitekunas | リトアニア | $49,557 |
解説者のコメント
今大会の実況を担当したJeff GrossとBenjamin Rolleも、優勝者の積極的なプレーを高く評価した。
Rolleは「Minkoにはもう少しアグレッシブに動いてほしかった」とコメント。
Grossは「確かに少しタイトすぎた」と同意した。
Rolleはさらに、「優勝者のRealOAはルースなスタイルだったが、周囲はその変化に対応できていなかった。ルースなプレイヤーはリスクを理解していて、しっかりとチップをポットに入れるタイミングを知っている」と分析した。
無名から一躍注目へ
RealOAにとって今回の勝利はまさにキャリアの転機だ。GGPokerでの獲得額がわずか6,000ドル台だった彼が、わずか1トーナメントで35万ドル近くを手にし、世界のトッププロたちを相手に完全勝利を収めた。
RealOAの冷静かつ大胆なプレーは、オンラインの舞台でも新たなスターが生まれることを証明した。