ブラックジャックのサイドベット「パーフェクトペア」完全攻略:確率と期待値の真実
ブラックジャック(Blackjack)は、ベーシックストラテジーを徹底することでハウスエッジ(控除率)を極限まで下げ、カジノとほぼ互角に近い条件で戦える数少ないゲームです。
とはいえ、堅実なプレイを続けていると「もっと大きな配当が欲しい」「少し刺激が足りない」と感じる瞬間があるのも事実でしょう。そこで登場するのが「パーフェクトペア(Perfect Pairs)」というサイドベットです。
このサイドベットはメインゲームの勝敗に関係なく、最大30倍という高額配当を一瞬で狙えるチャンスを与えてくれます。一方で、その裏側にどんな数学的リスクが隠れているのか、本記事でルール・配当構造・期待値(EV)までまとめて整理していきます。
パーフェクトペアとは?基本的な仕組み
パーフェクトペアは、メインのブラックジャックゲームとは完全に独立したサイドベットです。ディーラーのカードが強いか弱いか、メインハンドがバーストするかどうかは、一切このベットの結果に影響しません。
勝負の判定基準はシンプルで、見るのは「最初に配られる自分の2枚のカードがペアになっているかどうか」だけです。
プレイの流れは次の通りです。
- ベット:メインベットを置くタイミングで、隣にある「Perfect Pairs」と書かれた専用エリアにもチップを置きます。
- ディール:プレイヤーとディーラーにカードが配られます。
- 判定:ヒットやスタンドなどのアクションに入る前に、まずサイドベットの精算が行われます。ペアが成立していれば配当が支払われ、不成立ならその場で没収です。
配当表と3つのペアランク
オンラインカジノ(Evolution Gaming や Playtech など)やランドカジノで、もっとも一般的なパーフェクトペアのルールは8デック(8 Decks)を使った「30-10-5」配当です。ペアの「揃い具合」によって、次の3段階にランク分けされます。
| ペアの種類 | 定義 | 具体例 | 一般的な配当 |
|---|---|---|---|
| ミックスペア (Mixed Pair) |
数字は同じだが、色が違う | 7♠(黒)+ 7♥(赤) | 5倍(5:1) |
| カラーペア (Colored Pair) |
数字と色が同じ(スート違い) | Q♦(赤)+ Q♥(赤) | 10倍(10:1) |
| パーフェクトペア (Perfect Pair) |
数字もスートも完全に一致 | J♣ + J♣ | 30倍(30:1) |
確率論で暴くハウスエッジ
ここからは、ポーカープレイヤーやアドバンテージプレイヤーが気にする「数字」のパートです。30倍という配当は魅力的ですが、実際にどれくらいの確率でヒットするのでしょうか。
標準的な8デック(合計416枚)のシューを使用した場合、最初の1枚が配られた時点で残りは415枚。この状況を前提に、各ペアの出現確率を計算すると次のようになります。
| ペアの種類 | 残りの該当カード枚数 | 確率(おおよそ) | 出現頻度の目安 |
|---|---|---|---|
| ミックスペア | 16枚 | 16 ÷ 415 ≒ 3.86% | 約26ハンドに1回 |
| カラーペア | 8枚 | 8 ÷ 415 ≒ 1.93% | 約52ハンドに1回 |
| パーフェクトペア | 7枚 | 7 ÷ 415 ≒ 1.69% | 約59ハンドに1回 |
これらの確率にそれぞれの配当(5倍・10倍・30倍)を掛け合わせて合計すると、パーフェクトペアのRTP(還元率)は約89%前後という水準になります。
つまりハウスエッジ(控除率)はおよそ10〜11%。ベーシックストラテジー使用時のメインゲームのハウスエッジが約0.5%であることを考えると、かなり「カジノ寄り」のサイドベットであることが分かります。
6デック vs 8デック:どちらが有利?
もし「それでもパーフェクトペアで遊びたい」と思うなら、まずチェックしたいのがテーブルのデック数です。ここでは、直感と逆のことが起こります。
一般的には「デック数が少ないほうが有利」と考えがちですが、パーフェクトペアに関しては8デックの方がまだマシです。
- 8デックの場合:同じカード(ランク・スート一致)が残り7枚あるため、パーフェクトペア成立確率が相対的に高くなります。
- 6デックの場合:同じカードは5枚しか残っていません。分母も変わるとはいえ、パーフェクトペア成立確率は8デックより低くなり、ハウスエッジも悪化します。
結論:パーフェクトペアを打つなら、可能な限り8デックテーブル一択と考えておくのが無難です。
「21+3」とどちらをプレイすべきか?
ブラックジャックのサイドベットには、もう一つの定番である「21+3」があります。こちらは自分の2枚とディーラーのアップカードを組み合わせて、フラッシュやストレートなどポーカーの役を作るタイプの賭け方です。
どちらを選ぶべきかは、プレイヤーの好みによって変わります。
- パーフェクトペア向きの人:ルールはシンプルでいい、一撃30倍クラスの「当たればデカい」タイプが好き、宝くじ感覚で楽しみたい。
- 21+3向きの人:やや低めのハウスエッジ(テーブルによっては3〜4%前後)と、フラッシュ・ストレートなどの小当たりをコツコツ拾う感覚を重視したい。
まとめ:パーフェクトペアは「スパイス」として楽しむ
パーフェクトペアは、淡々としたブラックジャックの流れにちょっとしたスパイスを加えるためのサイドベットです。数学的にはマイナスEVであり、長期的に見れば資金を削っていく要素であることは否定できません。
賢い付き合い方としては、次のポイントを意識するとバランスが取りやすくなります。
- ベットサイズ:サイドベットに回すのは、メインベットの5〜10%程度までに抑える。
- 気持ちの整理:「増やすためのベット」ではなく追加料金で刺激を買う感覚だと割り切る。
- テーブル選び:可能な限り8デック・30-10-5配当のテーブルを選び、条件の悪い台では無理に打たない。
メインハンドのベーシックストラテジーを崩さず、そのうえで余裕資金の範囲内でパーフェクトペアを楽しむ――それが、このサイドベットと長く付き合うための現実的なスタンスです。







