欧州ポーカーツアー(EPT)がヒルトン・プラハに帰ってきました。本日よりメインイベントがスタートしますが、開幕週のサイドイベントはすでにクライマックスを迎えており、記録的な参加人数と高額賞金が飛び交う熱戦が繰り広げられています。
70以上のイベントが組まれた過密スケジュールのなか、すでに終了した主要トーナメントの結果とハイライトをお届けします。
PokerStars Openが過去最大級の盛り上がり
シリーズ恒例の開幕戦「PokerStars Open」は、今年も圧倒的な人気を見せつけました。バイインが€1,650へと増額されたにもかかわらず、エントリー数は3,024(リエントリー1,613を含む)という驚異的な数字を記録しました。
この大規模なフィールドにより、優勝賞金は€583,000というビッグマネーに到達しています。現在、トーナメントは佳境を迎えており、勝ち残った12名のプレイヤーが今夜、トロフィーと巨額の賞金を懸けて最終決戦に挑みます。
小額バイインで6桁配当、4者ディールで決着
バイイン€825の手頃な価格で開催された「PokerStars Open Cup」も、2,140エントリーを集める大盛況となりました。このトーナメントは、小額の投資で人生を変える賞金を手にするという、ポーカーの醍醐味を体現する結末を迎えました。
残り4名となった時点で、プレイヤーたちはICMディール(賞金分配交渉)に合意。これにより、残った4名全員が10万ユーロ(約1,600万円相当)以上の賞金を確定させました。
チップリーダーだったフィンランドのKai Lehtoが最大の取り分となる€162,000を獲得(当初の優勝賞金は€230,000)。2位はイギリスのPaul Grummittで€145,000、3位はスイスのSalvatore Falcoで€136,000、そして4位のフランス人プレイヤーJean-Baptiste Panoも€112,500を持ち帰りました。
ハイローラー戦線:CamosciとBogdanovが躍動
バイイン額の大きいハイローラーイベントでは、イタリアの実力者Enrico Camosciが存在感を放っています。参加者8名という少数精鋭で行われた「€20,000 NLHE」では、エストニアの強豪Ottomar Ladvaとのヘッズアップを制し、優勝賞金€85,690を手にしました。
Camosciにとってこの勝利は、PokerStars Live Leagueのポイント争いにおいても大きな意味を持ちます。彼は今週絶好調で、先に行われた「€10,200ミステリーバウンティ」でも3位入賞(€36,900)を果たしています。
なお、そのミステリーバウンティを制したのはブルガリアのYulian Bogdanovでした。彼は実力と運を味方につけ、バウンティ(懸賞金)だけで€90,000を引き当て、賞金総額€147,000を獲得しています。
レディース戦はMarina Mendyが雪辱を果たす
「€330レディースイベント」は前年を上回る116エントリーを集めました。優勝したのはフランスのMarina Mendy。彼女にとって、この勝利は特別な意味を持ちます。
Mendyは先日のEPTバルセロナの同イベントで、Shiina Okamotoに敗れ準優勝に終わっていました。しかしプラハの地で見事にリベンジを達成し、優勝賞金€8,568を獲得。中低額イベントを中心に活動する彼女の生涯獲得賞金は、これで10万ドル目前に迫っています。
PLOは「北欧の独壇場」、ノルウェー勢が一騎打ち
「4枚持ち(オマ哈)は北欧勢が強い」というポーカー界の定説は、今回も覆りませんでした。「€10,200 PLO 6-Max」の決勝は、Joachim HaraldstadとEspen Myrmoによるオール・ノルウェー対決となりました。
Myrmoは今年8月のEPTバルセロナで€25,000 PLOを制し40万ユーロ以上を獲得しているPLOのスペシャリストですが、今回軍配が上がったのはHaraldstadでした。
2013年からEPTタイトルを持つベテランのHaraldstadが同郷のライバルを下し、優勝賞金€154,400を獲得。彼の生涯獲得賞金はこれで130万ドルを超えています。







