日本最大級のポーカーフェスティバル「Japan Open Poker Tour（JOPT）」東京シリーズは、10月13日に5日間の熱戦を終えて幕を閉じた。今大会もそのスケールと熱気で、日本ポーカーシーンの中心的存在であることを改めて示した。
会場は東京・高田馬場のベルサール高田馬場。今シーズンはNo-Limit Hold’emやOmahaをはじめ、ミックスゲーム、ドロー系、オープンフェイス・チャイニーズポーカーまで幅広いフォーマット全64イベントが実施された。スポンサーは過去最多の60社にのぼり、総額約300万ドルもの賞金プールを記録した。
メインイベント：13BBからの大逆転 劇的な優勝劇
メインイベント（Event #1: No-Limit Hold’em Main Event）は、全12フライト（オンライン5回、東京ライブ4回、韓国PMANG SHOWDOWN HOLD’EMで3回）が実施された。総エントリーは3330件となり、JOPTの国際的な広がりを示す結果となった。
その決勝戦で主役となったのはRyota Seki。わずか13BBのスタックから驚異的なカムバックを見せ、最終的に131,665ドルを手に入れた。JOPT史に残るドラマチックなフィナーレとなった。
ヘッズアップではRyu Ikutaが152BBの圧倒的リード。誰もがそのまま勝負ありと思った瞬間、Sekiの9♠8♠がIkutaのQ♥J♥を逆転。ボードはA♥A♣9♥。Sekiは転牌7♦でオールインをコールし、リバー5♠で見事ダブルアップに成功した。
ここから流れが一変。Sekiは立て続けに2回のダブルアップを決め、わずか30ハンドでスタックを完全に逆転。最後はプリフロップ5ベットオールイン、A♥A♣でIkutaの7♥7♣を破り、優勝を決めた。
トロフィーを掲げたSekiは、「ポーカーは自分の人生の大切な一部。仲間とこの瞬間を分かち合えることが何よりうれしい」とコメントした。
ハイローラー戦：Hayato KitajimaとMasahito Hattoriがタイトル獲得
高額バイインのハイローラー戦も盛り上がりを見せた。シリーズ最高額のNLH PlatinumはAsia Poker Tour（APT）がサポートし、上位13名にAPTバウチャーを提供。EPTバルセロナ2022の€10,200 6-Handedで好成績を残したHayato Kitajimaが、この大会で77,777ドルとマットブラックのトロフィーを獲得した。
一方、APT共催のNLH CrownではMasahito Hattoriが優勝し、65,833ドルを獲得。ファイナルテーブルはステンドグラスをモチーフにしたステージで行われ、JOPTの象徴でもあるステンドグラストロフィーが輝きを放った。今大会からは新たにハートをテーマにしたカラーバリエーションも登場している。
ヘッズアップ選手権が復活 Takeomi Miyazawaが制覇
1年ぶりに開催されたNLHヘッズアップ選手権も注目を集めた。過去のチャンピオン、Tomoki IidaやShiina Okamotoの姿もあり、熱戦の末にTakeomi Miyazawaが優勝。賞金8,678ドルとトロフィーを手にした。
JOPT STARS TABLE：Ami Ohtaが存在感を放つ
招待制イベント「JOPT STARS TABLE」には、Shiina OkamotoやTRITON Mystery Bountyで優勝経験を持つJun Obaraら、日本国内外のトッププレイヤー8名が集結。今回の主役はAmi Ohta。APT済州2025での連勝に続き、この舞台でもタイトルを獲得した。
次回開催：JOPT 2026 Tokyoは年末年始に開催決定
JOPT運営は次回シリーズ「JOPT 2026 Tokyo #01」を正式発表。開催期間は2025年12月27日から2026年1月4日まで、会場は引き続きベルサール高田馬場となる。
新年を祝う特別セレモニーでは、年越しそばやおせち料理、着物イベントなど日本の伝統文化とポーカーを融合。まさに“和とポーカーの共演”となる予定だ。
勢いを増すJOPTは、日本ポーカー界を国際舞台へと押し上げる存在として、2026年シーズンもさらなる注目を集めそうだ。
