ダニエル・ネグラヌ、WSOPパラダイスで40万ドル超の損失…「あまりに馬鹿げている」と激怒した致命的なバッドビートとは

ポーカーニュース記事のカバー画像。バハマのWSOPパラダイスのハイステークス・ポーカーテーブルを背景に、「悪夢のDAY 10」「ネグラヌ『あまりに馬鹿げている』」というテキストが重ねられている。

ポーカー殿堂入りを果たしているダニエル・ネグラヌ(Daniel Negreanu)にとって、2025年のWSOPパラダイスは試練の連続となっている。

シリーズDay10終了時点で、この「キッドポーカー」の損失額は40万ドルを超えた。Tritonイベントで2回のインマネ(入賞)は果たしたものの、他のトーナメントでの損失を埋めるには到底及ばない。特に25Kスーパーメインイベントでは、まさかの10回リエントリー(10発)を繰り返した末にノーマネーで終わるという惨憺たる結果となった。

その鬱憤が頂点に達したのは、イベント#13「$50,000 PLO High Roller」でのことだ。敗退後、ネグラヌは特定のハンドについて「あまりに馬鹿げている(Ridiculously stupid)」と怒りを爆発させ、完全にティルト(Tilted)した様子を見せた。

50K PLOハイローラーでの致命傷

ネグラヌが実際にトビ(敗退)となったのはArtur Martirosianとのハンド(フロップ勝率60%を引けず敗北)だったが、彼がカメラの前で怒りを露わにしたのは、その直前にCharles Hookとぶつかった決定的なポットについてだった。それはバブル(インマネ)目前の極めて重要な局面で起きた。

「信じられない、なんで飛んだんだ?マジで頭にくる」と、ネグラヌは敗退直後に不満を漏らした。「インマネまであと4人、3人、2人という状況だったんだぞ。どうしてこうなる?今は猛烈に腹が立っている(Furious)。」

「最悪のハンド」にまくられた一部始終

ネグラヌを激怒させたハンドは、ブラインド10,000/20,000/20,000のレベルで行われた。ネグラヌはA-10-2-5で50,000にレイズ。Martin Kabrhelがレイズを試みたが、アクションの順序によりコール止め(フラットコール)を余儀なくされる。これによりオッズが良くなったBBのCharles Hookが、ネグラヌいわく「持ちうる最悪のハンドの一つ」であるJ-6-4-2でコールし、3ウェイとなった。

フロップは10-5-2。ネグラヌにとってはトップボトム(2ペア)に加え、ナッツフラッシュドローもある絶好のボードだ。ネグラヌが60,000をベットするとKabrhelはフォールドしたが、HookはJハイのフラッシュドローのみでコールを選択した。

ネグラヌはこの時の状況をこう分析している。「相手は実質ドローイング・デッド(死に体)だ。僕には10と2の2ペアがある。彼のアウトになり得るオーバーカードはJの1枚しかないんだから。」

リバーで落ちた悪夢のカード

ターンで6が落ち、ネグラヌは再びベット、Hookはこれもコールした。そしてリバー、無情にもJが落ちた。

このJにより、HookはJと2のツーペアを完成させ、ネグラヌの10と2のツーペアを逆転(カウンターフィット)。ネグラヌのフラッシュも完成せず、チェックで回ったこの巨大なポットはHookのものとなった。

「彼はJと2を持っていた。バブル付近でこんなハンド、あまりに酷すぎる」とネグラヌはカメラに向かって嘆いた。「コールしてくれたこと自体は僕にとって最高だったはずなんだ。でも…一体どうやったらここでJが落ちるんだ?」

ネグラヌはこのハンドを「信じられないほどのバッドビート(Incredibly bad beat)」と表現した。Day10での巨額の損失と精神的なダメージにもかかわらず、このレジェンドはバハマでのハイステークスの戦いを続け、その激動の様子をファンに届け続けている。