わずか数秒でよりスマートで正確な判断を。ポットサイズ(P) と コール額(C) を入力するだけで、理論上の 損益分岐勝率(Required Equity) を即座に算出し、現在のハンドエクイティ(Current Equity) と比較できます。
キャッシュゲーム向けに レーキ(rake rate / cap) の設定にも対応し、信頼できる明確な判断ラインを提示します。
上級:レーキ(キャッシュゲーム)
この計算機ができること
– 厳密な損益分岐点(EV=0) を計算:
式は Q = C ÷ (コール後のポット) = C ÷ (P + 2C)。
– ポットオッズ(Pot Odds)= C ÷ (P + C) を直感的な参考値として表示(※実際の判断ラインではありません)。
– レーキを考慮:
effective_pot = min((P + 2C)(1 − rake_rate), (P + 2C) − rake_cap) を用いて有効ポットを算出し、
Required equity = C ÷ effective_pot を求めます。
使い方
1. ポットサイズ(P) と コール額(C) を入力します。
2. (任意)現在のエクイティ(Current Equity %) を入力します。エクイティ計算ツールや「2と4の法則」での簡易見積もりも可能です。
3. (キャッシュゲームの場合)レーキ率(rake rate) または 上限(rake cap) を入力します。
4. 結果を確認:「現在のエクイティ:X%|閾値:Y%」
・X ≥ Y → コールは 損益分岐点またはプラスEV(+EV)。
・X < Y → コールは 理論的にマイナスEV(−EV)。
目的
この計算機は、ポーカーの最も基本的な問いに答えます:
「このコールは、理論上プラスEVか、それとも損をするのか?」
現在のストリートでコールが収支トントンになるために必要な正確な勝率を出し、
あなたの実際のハンドエクイティと比較して、一貫したコール/フォールド判断をサポートします。
このツールを使う理由
– 即時判断: どのベットサイズでも正確な損益分岐点を確認可能。
– 学習効率: ベットサイズやレーキがどのように閾値に影響するかを理解。
– プロ仕様: トレーニング、コーチング、クラブルール、戦略記事に最適。
– 理論整合性: 標準的なEV理論に基づいた判断ラインを維持。
コア式(EV = 0 の厳密条件)
基礎式:
EV(Call) = Q × W − (1 − Q) × L = 0 → Q = L ÷ (W + L)
通常のコールでは:
– L = C(コール額)
– コール後のポット = P + 2C
– よって Q = C ÷ (P + 2C)
キャッシュゲームではレーキを考慮:
effective_pot = min((P + 2C)(1 − rake_rate), (P + 2C) − rake_cap)
(有効ポットは 0 以下にならないよう調整)
必要勝率 = C ÷ effective_pot
計算の仕組み
– 必要勝率(損益分岐点): Q = C ÷ (P + 2C)。レーキが有効の場合は Q = C ÷ (effective_pot)。
– ポットオッズ(参考値のみ): C ÷ (P + C)。リスクと即時報酬の比率を示すが、EV=0 の閾値ではない。
– 結果表示ライン: 「現在のエクイティ:X%|閾値:Y%」
→ X ≥ Y:プラスEVまたは損益分岐点。
→ X < Y:マイナスEV。
参照表(レーキなし)
ベットサイズ | C の割合 | 必要勝率(EV=0) | ポットオッズ(参考) |
---|---|---|---|
1/4ポット | 0.25P | 16.67% | 20.00% |
1/2ポット | 0.5P | 25.00% | 33.33% |
1ポット | 1.0P | 33.33% | 50.00% |
1.5倍ポット | 1.5P | 37.50% | 60.00% |
説明:
左の「必要勝率」は EV=0 の厳密な閾値を示します。
右の「ポットオッズ」は感覚的な参考値であり、判断基準として使用してはいけません。
現在のエクイティ(X%)の求め方
– 2と4の法則:
フロップ後は「アウト数 × 4%」、ターン後は「アウト数 × 2%」。
– エクイティツール:
自分のハンド勝率を推定し、この計算機で示される損益分岐ラインと比較。
コールが+EVかどうかを即座に判断できます。
モデルの範囲と推奨活用法
– 単一ストリートモデル:
インプライドオッズ、リバースインプライドオッズ、将来的なアクションは考慮しません。
– 理論ベースライン:
出力は数理的な基準点として扱い、スタック深さやポジション、リーディングによって微調整可能。
– 主な活用シーン:
実戦時の即時確認、戦略学習、指導資料、記事やクラブルールへの応用。
よくある質問(FAQ)
損益分岐点を求める正確な式は?
計算式は Q = C ÷ (P + 2C)。
キャッシュゲームではレーキ(rake)を考慮し、有効ポット(Effective Pot) に置き換えて再計算します。
この数値が「EV がちょうど 0 になるライン(Required Equity)」です。
ポットオッズと損益分岐点は同じ意味ですか?
違います。
ポットオッズ = C ÷ (P + C) は「リスクと即時リターンの比率」を示すもので、
EV=0 の基準ラインではありません。
本当の判断基準は「損益分岐点(Break-even Point)」であり、
これが勝率(エクイティ)比較の出発点になります。
なぜレーキがあると必要勝率が上がるのですか?
レーキによって実際に受け取れるポットが減るため、
同じ金額をコールしても期待値(EV)が下がる構造になります。
その分だけ、損益分岐ラインに達するための勝率(Required Equity) が高くなるということです。
現在のエクイティ(X%)はどうやって求めますか?
おおよその目安としては「アウト数 × 4%(フロップ)」、
「アウト数 × 2%(ターン)」で見積もれます。
より正確に知りたい場合は、既知のハンドレンジや公開カードから勝率を推定し、
この計算機が示す 閾値(Y%) と比較してください。