アルゼンチンのプロ、Nacho Barberoが「Triton Super High Roller Series Jeju II」の30,000ドルPLO/NLHで優勝し、賞金646,000ドルを獲得。ヘッズアップでは同じくWPT GlobalアンバサダーのPhil Iveyを相手に、開始わずか3ハンドで勝負を決め、自身通算4度目のTritonタイトルを手にした。
今回の30K PLO/NLHはTriton済州シリーズに新設された種目で、世界のトッププレイヤーが集結。総獲得賞金が8,000万ドル近い両雄の対決は、大会にふさわしいクライマックスとなった。
バルベロ「幸運の犬」で流れを変える
試合後、Barberoは終盤の勝負強さの理由をこう語った。
「ランが悪くて、ダン(Colman)に“君の犬の写真を送ってくれ、あの犬が大好きなんだ!”と言ったんだ。写真を送ってもらったら、そこから調子が良くなった!」
その直後から勢いを取り戻し、決勝テーブルではDaniel Dvoress、Dylan Linde、David Wang、そしてIveyといった強豪を相手に堂々たる戦いぶりを見せた。
勝負を決めたファイナルハンド
ヘッズアップの最終局面はPLOラウンドで訪れた。
- Iveyはスタック1,900,000から A♠K♠K♦10♦ で600,000にオープン。
- Barberoはスタック13,400,000、ハンドは 10♥7♦6♣6♦ でコール。
フロップは 3♥5♥4♦。Barberoはナッツストレートを完成させ、チェック。Iveyもチェックで回す。ターンは J♦、Iveyにフラッシュドローとオーバーペアの追加アウトが生まれる。ここでBarberoが600,000をベット、Iveyは残り1,850,000をオールイン、Barberoは即コール。リバーは 5♠、Iveyはドローを完成できず、Barberoの優勝が決まった。
Triton済州 30K PLO/NLH 決勝結果
順位 | プレイヤー | 国籍 | 賞金 |
---|---|---|---|
1位 | Nacho Barbero | アルゼンチン | 646,000ドル |
2位 | Phil Ivey | アメリカ | 448,000ドル |
3位 | David Wang | オーストラリア | 297,000ドル |
4位 | Daniel Dvoress | カナダ | 232,000ドル |
5位 | Dylan Linde | アメリカ | 187,000ドル |
6位 | Igor Yaroshevskyy | ウクライナ | 146,000ドル |
7位 | Eelis Parssinen | フィンランド | 116,000ドル |
8位 | Ben Tollerene | アメリカ | 79,000ドル |
9位 | Michael Wang | アメリカ | 79,000ドル |
アイビーの6冠は持ち越し
Iveyは準優勝に終わり、6度目のTriton制覇は次回以降へ持ち越しとなった。最後の優勝は2023年のロンドン大会でのこと。一方、BarberoはFedor Holz、Matthias Eibingerに並び、Tritonで4度の優勝を飾った選手の一人となった。
WPT Globalとの新しいスタート
Barberoにとって今回のタイトルは特別な意味を持つ。先月、彼はWPT Globalのスポンサードプロに就任したばかりで、それを「新しい始まり」と表現している。
「彼らは素晴らしい仕事をしている。どこにでも名前を広げていて、キャッシュゲームもトーナメントもレベルが高い。本当に成長していると思う」と語った。
さらにTritonイベントについてもこう評価した。
「人生でこれほど素晴らしいトーナメントをプレーしたことはない。料理も会場も椅子の座り心地も、VIPへの対応もすべて最高レベルだ。」
済州での優勝により、Barberoはハイステークスシーンでの存在感をさらに高め、世界トップクラスのプレイヤーとしての地位を固めた。