レバノン生まれでカナダ在住のオンライン界屈指のグラインダー、Rayan“Beriuzy”Chamasが、約2年ぶりとなる約1時間の長編動画を公開。最大80万ドルに達したダウンスイング、その過程での旅とメンタルリセット、そしてフロリダとモントリオールでのWPT入賞によるカムバックまでを、自身の言葉で克明に語っている。フロリダでは$600,000、モントリオールでは$113,770を獲得し、2025年初頭までに下振れを完全に取り戻したという。
なぜBeriuzyは一度離れたのか
Chamasは2023年11月、GGPokerアンバサダーを退任し、Twitch配信を含むコンテンツ活動を一時休止すると発表。ゲームの外側、特に世界を巡る旅に時間を充てるため、YouTubeでも活動を終了していた。復帰時期は明言されていなかったが、先週ついに包括的な近況報告として長編動画をリリースした。
80万ドルの下振れと制作の舞台裏
復帰動画の冒頭でChamasは、17年のキャリアで最大という1年で80万ドルのダウンスイングを振り返り、「暗い時期だった」と表現。新作の制作には、この2年間でチームが合計150時間を費やしたと明かした。
「この動画を作るために相当なコストをかけました。見返りはほとんどありません。ただ、誰かの助けになればそれでいい。ポーカーのおかげで自分の人生は大きく恩恵を受けてきたので、コミュニティに還元したいという情熱だけでやりました」とChamas。
彼はSubwayで働きながらオンラインを始めた最初期の話から、トンネルの先に「光が見えない」ほど追い詰められた下振れ期のメンタルまでを率直に語る。
「何をしてもすべてが自分に不利に働くように感じて、精神的に完全に壊れていました」とBeriuzyは告白。その影響は生活全般に及び、妻と共に旅に出て心身をリセットする決断へとつながった。
フロリダでのWPTブレイクスルー
Chamasが実戦に戻ったのは2023年11月。選んだ舞台はフロリダの$3,500 WPT Seminole Rock N’ Roll Poker Open。1,447エントリーの大規模フィールドを勝ち上がってファイナルテーブルへ到達し、最後は優勝者Istvan Briskiとのヘッズアップでディールに合意して$600,000を確保した。友人にアクションの50%を販売していたため、純利益は$300,000ほど。これだけでダウンスイングのおよそ4割を取り戻す形となった。
モントリオールでもWPTファイナル
勢いは2024年5月のMontreal・Playgroundでも続き、ChamasはWPTのファイナルテーブルに再び進出。882人中4位で$113,770を獲得し、その時点で損失は約$300,000まで圧縮。2025年初頭までにすべてを回収したという。
Key Results from the Comeback
Date | Event | Buy-in | Field | Result | Payout | Notes |
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Nov 2023 | WPT Seminole Rock N’ Roll Poker Open (FL) | $3,500 | 1,447 | Heads-up chop (vs. Istvan Briski) | $600,000 | Sold 50% action; approx. $300,000 profit |
May 2024 | WPT at Playground (Montreal) | — | 882 | 4th | $113,770 | Reduced deficit to around $300,000 at the time |
ダウンスイング中のプレイヤーへ
「時間があるなら、ポーカー以外の人生のすべてにしっかり目を向けることを強く勧めます。時間がないなら、時間をつくるべきです」とChamas。メンタルの立て直しがプレーにも直結するというメッセージだ。
フル動画を見る
1時間の新作YouTube動画では、「暗い時期」から旅でのリセット、WPTでの連続ファイナルテーブルまで、カムバックの全行程を余すことなく記録。彼がどのようにして逆境を跳ね返したのか、詳細はフル動画で確認してほしい。