Jinrong ZhangがMSPTカナダ大会で優勝 初の国際チャンピオン誕生

カナダ・モントリオールのPlaygroundで開催されたMSPTカナディアンポーカーチャンピオンシップ メインイベントで、カナダのジンロン・ジャン（Jinrong Zhang）が優勝。賞金16万5,000カナダドルを手にし、MSPT史上初の海外チャンピオンとして名を刻んだ。

MSPT初の海外開催で歴史的タイトル

バイイン1,150カナダドルのメインイベントには1,057エントリーが集まり、プライズプールは105万5,000カナダドルに到達。ジャンにとっては、ライブキャッシュ初記録からわずか1年半で掴んだキャリア最大の勝利となった。

「本当に大きな結果です。プレイヤーの皆さんには、夢を諦めずに、自分のプレーに集中してほしい。あとはポーカーの神様に任せましょう。」と、優勝直後に語った。

ファイナルテーブルはカナダ勢が独占

ファイナルテーブルは全員がカナダのプレイヤーという地元勢対決。ジャンは終始落ち着いたプレーを見せ、セバスチャン・プルー（Sebastien Proulx）、リンドン・ウェブスター（Lyndon Webster）との3人でICMディールを成立。残る3万9,000ドルとトロフィーを懸けた戦いを制した。

「すごくハードなテーブルでした。ほとんどのプレイヤーを知っているので、簡単ではありませんでした。」とジャンは振り返る。

決定的なハンドと勝負の流れ

ファイナルテーブルは序盤から激しい展開に。最初に姿を消したのはアレクサンドル・フルニエ（Alexandre Fournier）。A-Jでオールインするも、スコット・バビット（Scott Babbitt）のポケットナインに及ばなかった。続いてピエール・アレクサンドル・ルサール（Pierre Alexandre Lessard）がポケットシックスで挑むも、ジャンのA-Qに敗退。

勢いに乗ったジャンは、カーター・スウィドラー（Carter Swidler）を6位で、続けてバビットを5位で飛ばし、一気にチップを積み上げた。プルーがケビン・ハビエル（Kevin Javier）を4位で下した後、3人がICMディールを締結。最後はジャンがヘッズアップを制し、タイトルを手中に収めた。

POYレース上位勢はDay 2で敗退

今回の大会にはMSPT年間最優秀プレイヤー（POY）レース上位陣も多数参加したが、いずれも早期に姿を消した。ランキング2位のジェイコブ・ロング（Jacob Long）は102位で賞金2,170ドル、3位のジョシュ・ライカード（Josh Reichard）は70位で2,685ドルを獲得。現在の首位はウムト・オズターク（Umut Ozturk）がキープしている。

シリーズ全体で総額200万ドル超え

今回のMSPTカナディアンポーカーチャンピオンシップは、バイイン250～2,200カナダドルの全14イベントで構成され、総額209万4,855カナダドルの賞金が動いた。

開幕イベントではブライアン・ロビタイユ＝フェケ（Bryan Robitaille-Fequet）が976エントリーを制して3万5,870ドルを獲得。続くEvent #2ではジョバンニ・ペトレッラ（Giovanni Petrella）が1万8,015ドルを手にした。 そのほかドミニク・ポリカン（Dominic Poliquin）、ジェームズ・クック（James Cooke）、そして優勝写真で筋肉ポーズを披露したタヌス・アレクサンドル（Tannous Alexandre）など、多くのローカルプレイヤーがタイトルを獲得している。

ハイローラー（Event #13）はセントゥラン・ヴィジャヤラトナム（Senthuran Vijayaratnam）が制し、賞金6万3,440ドルを獲得。唯一の非カナダ人優勝者は英国のペドロ・セケイロス（Pedro Sequeiros）で、Event #11の$400ミステリーバウンティで7,795ドルを手にした。

カナダ初のMSPT成功で世界進出へ一歩

MSPT初の海外開催となったカナダシリーズは、集客・賞金規模・運営のいずれも高評価を得た。Playgroundでの成功は、MSPTが今後さらなる国際展開を目指す上で大きな一歩となるだろう。

ジャンがトロフィーを掲げた瞬間、会場は大きな拍手に包まれた。カナダポーカー界に新たなチャンピオンが誕生し、MSPTはその歴史に新しいページを加えた。